釣船茶屋ざうお

香川 妙美

体験なくして成長なし!なぜ美味しいことに楽しさも求めるのか? ざうお・社長×副社長 兄弟対談【前編】

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株式会社ハーバーハウス 代表取締役社長 髙橋和久(写真右)、同副社長 髙橋拓也(写真左)

 

おいしい。楽しい。お客様からそんな声が聞こえてくる店。

それが『釣船茶屋ざうお』です。

ざうおは、お客様自らが釣り上げた魚を、その場で調理し、テーブルにお届けしています。

魚を釣るたびにお店がどっと沸く。釣ったばかりの魚をみんなで食べる。そこには感動を共有するという喜び、誰かとごはんを共にするという温もり、生きものの命をいただくという尊さがあります。

そんなたくさんの想いが詰まったざうおが、情報メディア「ざうおブログ」をスタート。

まずは開設にあたり、ざうおを運営する株式会社ハーバーハウス 代表取締役社長 髙橋和久、同副社長 髙橋拓也の紹介を兼ね、対談インタビューをお届けします。

 

インタビュアー(以下、イ): お二人はご兄弟なんですよね。性格の違いや仕事上の役割の違いはありますか。

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社長 髙橋和久(以下、和久) :ええ、4歳違いで僕が上になります。どちらかというと僕はよく考えてから行動に移すタイプですが、弟はこれと決めたと同時に走り出すタイプ。そんなんだから、子どもの頃から周りをハラハラさせるのは、いつも弟。このように性格はおもしろいくらいに違いますが、経営のこととなると考え方はすごく似ている。事業の構想やアイディアなど、同じ時期に同じことを考えていて驚くこともよくあります。役割の違いは、管轄が福岡と東京ということくらい。お互いに意見を出しあい、それぞれが行動に移しています。

 

イ: 『ざうおブログ』は、弟である拓也さんの発案だそうですね。

 

副社長 髙橋拓也(以下、拓也): ちょうど、ざうおのことをもっと知ってほしい思いが強くなってきた時期でした。テレビや口コミの影響もあり、おかげさまで認知度も上がってきていますが、僕らとしては、フィルターのかかっていない素に近い部分というか、もっと深い部分を、改めてスタッフに理解してもらいたいし、もちろんお客様に知ってもらいたい。例えば、自分たちの考え方、店舗で行うイベントひとつひとつの意味など、普段なら表面化しない部分を含めて直接発信していけたら。そんな思いから自分たちでメディアを始めることにしました。

 

和久: 『ざうおブログ』では、魚を中心に食の関心を高められる記事も充実させたいですね。名前の由来や特徴、生産者の思いやこだわりを知ると、食への興味が増し、食事の時間がより価値のあるものになりますから。さらには、ざうおはお客様ご自身で釣った魚がテーブルに並びます。ついさっきまで生きていた魚を食べるんですよ。まさに、食べることは、命をいただくこと。ざうおには、それをリアルに体験できる場があるので、そんなライブ感もうまく伝えていきたいですね。

 

イ: いま、「体験」という言葉が出てきました。ざうおは、体験することで得られる価値を大切にしていますが、お二人が体験を通して得たもの、体験することの大切さなど、エピソードや考えがあれば教えてください。

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拓也: 体験というより日常のなかで培った感覚に近いのですが、僕にとって食事は家族の団らんそのものなんですよね。祖父母、両親、僕らの3世代が賑やかにご飯を食べながらコミュニケーションをとることは、子どものころから当たり前の光景でした。その温かく楽しい体験と思いが僕の食の原点になっているので、ざうおも誰かのそんな場所になれたら。そういう思いで店づくりをしています。

 

和久: 僕は、特に子どもたちにですが、命の大切さを本質的な意味で知ってほしいと思っています。魚も肉も、はじめから切り身じゃない。鶏だったり豚だったりするわけじゃないですか。「食べ物を粗末にしないよ」「命をいただいているんだよ」って話したところで、魚も鶏もすでに部位になっているから、まじまじと見ても、いまいちピンと来ない。当然ですよね。そこで、ざうおなんですが、釣り竿で自分たちが食べる魚を釣るんです。釣れるとうれしい。周りも喜ぶし、盛り上がる。そんな楽しい雰囲気のテーブルに、さっき釣った魚が料理になって届くわけですよ。すると少し神妙な顔つきに変わる。ここでさっきの「食べ物を粗末にしないよ」って言葉なんですが、もう必要無いですよね。いま、ここで命の大切さを体験しているわけですから。

僕らは、生き物の命をいただいて生きている。ざうおは、それをリアルに感じられる場所なんです。そういった部分も含めて、「ざうおっていいよね」って、思ってもらえるとうれしいです。

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【あとがき】

質問と同時に言葉のかけあいを始める二人は、「これぞ、兄弟!」という絶妙なコンビネーションでした。ただ、そんななかにも、ときおり真摯に言葉を探し選ぶ姿は、経営者としての深い洞察力とざうおへの愛情を感じました。

後編では、体験をベースにした、ざうおのお店づくりがお客様にどう伝わっているのか、そして、ざうおはどんな未来を目指していくのか――そんなお話をテーマにお届けします。

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