釣船茶屋ざうお

武藤 英次

本当!?納得!?魚ヘンの漢字の由来が結構カオスだった!

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お寿司屋さんなどで、魚の漢字がびっしりと書かれた湯呑みを見かけることがありますね。
本当に漢字って良くできたものだなあと感心するのですが、魚ヘンの漢字は、かなり数もおおくて全部を覚えるのは難しいかもしれません。

鮭、鰻、鯛くらいだと、まだ大丈夫なのですが、鱚、鰈、鱩あたりになってくると、ちょっと怪しくなってきてしまいます。

ただでさえ難解な魚の漢字ですが、その意味や成り立ちはもっと「ややこしや」なものもたくさんあります。

今回は、この魚ヘンの漢字について、少し掘り下げてご紹介したいと思います。

 

 

これはイメージ通りで納得!?姿や読みが一致する魚ヘンの漢字

2カツオ

● 鰹 カツオ 
かつお節の堅さから来ているのだろうと、容易に想像できますが、まさにご名答。カツオの読みも「かたいうお」が変化したもので、古から干物にしたときの堅さが意識されていたようですね。

 サバ 
鯖のつくりの部分は「青」の旧字体。すなわちサバの青さそのままを表しているということになりますね。少し前まではパソコンで変換すると魚+青と表示されていましたが、近年はこちらの鯖の字で統一しているようです。

 カレイ 
カレイの平べったい魚体を表しています。世+木で平たいものという意味があるんですね。草かんむりなら「葉」に、魚ヘンだと「カレイ」になってしまうのは、とっても面白いですね。

 フナ 
これは、ふなの「フ」の発音からそのままですね。ただし、フナは群れとなって付きそって泳ぐからという説もあるようです。

 

そんな理由だったの!?少し意外な魚の漢字

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 イワシ
いわしはいつも他の魚に食べられている弱い魚という意味と、傷みやすいという弱さの意味を込めて鰯という漢字が使われるようになったそうです。

 タイ
タイは日本周辺の海のどこでも獲れることと、1年中周年で獲れるという意味から周の造りを当てられることになりました。

 アジ
あじの造りは契約金額などで使われる漢数字の参(3)が当てられています。これはアジの旬が3月であることからきています。

 ハタハタ
鰰や雷魚とも書きます。ハタハタとは古の時代に雷の音を模した擬音語なんだそうです。ですから今、名前を付けるなら「ゴロゴロ」になっているかもしれませんね。

 

魚ヘンをもらえなかった!?魚たち

 

4サンマ

秋刀魚 サンマ
これはとても有名で、ご存知の方も多いことでしょう。メジャーな魚の中では、魚ヘンの漢字を持たないサンマは、ちょっと珍しい存在です。文字通り「秋が旬」の「刀」みたいな見た目の魚、という意味そのままです。

細魚 サヨリ
見た目そのまま、まさに細い魚とかいてサヨリと読みます。「細」と「魚」の字をひとつの漢字には、あえてまとめなかったのですね。

皮剥 カワハギ 
料理の時にすぐにきれいに皮が剥がせることが、その名前の由来です。ちなみに剥いだ皮はザラザラで、昔は紙やすりのように使っていたそうです。実は魚ヘンに皮でカワハギの漢字はちゃんと用意されています。

公魚 わかさぎ
若鷺とも、魚へんに若とも書きます。完全に当て字なのですが、江戸時代に将軍様へ年貢として献上された、「公儀御用魚」であったことがその漢字の由来となっています。

 

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普段何気なく見ている魚の漢字ですが、あらためてその意味や成り立ちについて調べてみると、案外と適当につけられていたり、逆に想像以上に奥ゆかしい由来を持っている漢字もあります。

魚の名前を覚えるのと一緒についでに漢字を覚えると、より一層、魚に親しみを感じてしまうかもしれませんね。

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