釣船茶屋ざうお

香川 妙美

出会うべくして出会った!? 新生ざうおの請負人 ~上野建築研究所×ざうお社長・副社長対談【第1回】~

▲左から、上野建築研究所 代表取締役・上野 幹恭(うえの ともやす)さん、ハーバーハウス社長・髙橋和久さん、同じく副社長・髙橋拓也さん

▲左から、上野建築研究所 代表取締役・上野 幹恭(うえの ともやす)さん、ハーバーハウス社長・髙橋 和久さん、同じく副社長・髙橋 拓也さん

 

ざうお社長・副社長による対談企画。
今回は、上野建築研究所 代表取締役 上野幹恭さんをお迎えし、全4回にわたりお届けします。

ざうおの本社と、目と鼻の先にある上野建築研究所は、飲食店の店舗デザインに強みを持つデザインスタジオ。ざうおとは、2012年にオープンした目黒店の施工をお願いして以来の関係です。
それまでのざうおは、建築部という社内の部署を中心に店づくりをしてきたのですが、ここにきてなぜ外部のパートナーを探したのでしょう? そこから見えてきたざうおの新しい一面とは? 上野さんから見たざうおらしさって? 
同世代3人の対談は、それはそれは始終賑やかに展開していったのでした。

 

社長 髙橋和久(以下、和久): 目黒店は、先代から経営を引き継いで初めて出店したお店だったよね。

 

副社長 髙橋拓也(以下、拓也): そうそう。それまでは、自分たちでお店をつくってきたけれど、こだわりを持てる反面、妥協する部分がどうしても出てきてしまう。
ちょうど建築部の体制を新しく整えている時期でもあったし、外部の方にお願いして、ざうおを客観視するのも良いねってことで、懇意にしている取引先を介して出会ったのが、上野さん。

 

和久: お付き合いの長い取引先の紹介だし、安心してお願いできると思っていたら……

 

拓也: 断られたんだよね(笑)、最初。

 

上野建築研究所 代表 上野幹恭さん(以下、上野さん): いやいや、断ってはいないですって(笑)。
当社は、設計から工事まで一貫して請け負うので、当時としては規模が大きすぎて尻込みしたというか。
ただ、オフィスがハーバーハウスさん(ざうおの運営母体)と同じ町内にあるから評判はしょっちゅう聞いていたし興味はすごくありましたので、何かお手伝いできればとは思っていて。
その前段として、まずはインターネットでざうおのことを調べてみたんですけど、当時は情報がほとんど出てこないものだから、「どういう人たちなんだろう」って、どんどん気になりはじめて。そこで、和久さんに電話をして……

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和久: かかってきました。何の話だろうと思ったら「ざうおで働かせてほしい」って(笑)。
何を言い出すんや、この人って、驚きました。 そんな発想、普通はしないじゃないですか。
あと、僕はインタビューも受けましたよ。先代のことをはじめ、ビジネスのこと、今までどう生きてきたのか、これからどう生きていきたいのかなど、いろんなことを上野さんに話しましたよね。

 

上野さん: 飲食店ってその街の未来を背負っていると僕は思っているんです。
もっと言うと一軒の飲食店からしか街は変わらない。人の心が表れる場面って、ご飯を食べているときなんですよね。
そこからコミュニケーションが生まれて街が盛り上がっていく。 そう考えたらお店が繁盛するかどうかは、僕の手にかかっている部分も大きい。
ここは、僕が飲食店を手がける一番の醍醐味というか、やりがいでもあるんですけどね。
なので、和久さんの考え方、人となりはもちろん知っていなければならないし、スタッフの方がどんな気持ちで働いているのか、お客さんがどう楽しんでいるのか、お店のオペレーションや導線はどうなっているのか、何よりも『ざうお』という、どの飲食店とも違うオリジナルの業態を正しく知るために、実際にお店で働きたいとお願いしました。

 

拓也: そして、その数日後には店舗の企画書に加え、お店の改善書を分厚い資料にまとめて出してくれたんですよね。
開くと、グルメサイトの評価まで細かく分析してあって、お店側、経営者側それぞれの視点での改善策まで書いてある。
お店の設計施工をお願いしている人がここまでやってくれるんだ、とまた驚かされました。
とにかく上野さんは、思っている以上の行動をどんどん起こす方。印象が強烈でした。

 

上野さん: ざうおで働いたことは本当に良い機会でしたよ。 一番強く感じたのが、お店の人がみんないい人だということ。
みなさん、すっごくあったかいんですよ。 そして一人ひとりの社歴の長いこと長いこと。本当にベテラン揃いで、いろいろなことを教えていただきました。
そのなかに、「今回、8年ぶりの出店なんで、みんなワクワクしているんです」って、うれしそうに話す方がいて。いい会社、いいお店だな、と率直に思いました。
ただ、そのことがお客さんに正確に伝わっていない印象も受けたので、そこをお店のデザインに反映したいとも同時に思いました。

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インタビューは、冒頭から上野さんの仕事観を垣間見るかたちで始まりました。 「建築デザイナーって、そこまでするんだ」って思いませんでした?

第2回は、上野さんが出会った、ざうおの強烈な『個性』の話をお届けします。どうぞお楽しみに。

 

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