釣船茶屋ざうお

武藤 英次

食通への第一歩!「旬」を知って魚の旨みを味わおう♪

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最近ではどの食材も、保存技術の向上などもあって時期をあまり選ばず手に入ることとも多く、本来の食材の旬を意識しづらくなっている面もありますね。

それでもやはり、ビニールハウスなどで栽培される農作物などと違って、天然ものの魚には、やはりちゃんとした旬があるのもまた事実。

旬を知っているとその魚が持つ最高の旨みを味わうこともできますし、話のネタとしても優れていますので、この機会にぜひチェックしてみて下さいね。
 

初物と旬のカンケイ

初ガツオや初マグロなど、初物には目が飛び出るような値段が付くことがあります。2016年の初セリで200㎏のクロマグロが1400万円で落札されたのは記憶に新しいところです。   

このように初物や新春初セリなどで高値が付くのは、味が優れているというわけではなくて、実は味に関しては劣ることも多いくらいなのです。

初物などが珍重されるのは、その希少性に大きな価値があるためです。縁起物や話題づくりとしての役割があるのですね。

旬の魚を指して「脂がのった魚」などと評されますが、一番たくさん獲れる時期は実はすでに脂が落ちてしまって、味としては旬とは言えないことが多いです。

たくさん獲れる時期は、魚の産卵期を迎えていることが多く、卵に栄養が行ってしまって脂が落ちてしまうのです。

それにも関わらず、たくさん獲れる時期が旬であると誤解されていることも多く、本当の旬の旨さを知らない人も案外と多いようなのです。

初物は縁起物として重宝されます
初物は縁起物として重宝されます

春夏秋冬、一年中ある旬をご紹介!

「初夏の梨」や「冬の苺」といった果物と同じように、魚も四季それぞれに旬の魚がいます。比較的旬が長い魚や、とても短い時期で終わってしまう魚もいますが、代表的な魚の旬をご紹介していきたいと思います。

●鯛 タイ
日本の全周囲、周年で獲れる魚という意味で鯛という感じになったそうですが、やはり旬の時期は存在します。2月から4月ごろまでが桜鯛と呼ばれ、産卵前の旨い時期です。

●鮪 マグロ
マグロの旬は、成長の度合いに応じて変化するのですが、大きさも成熟したホンマグロの旬は10月~1月くらいにかけてとなります。

●平目 ヒラメ
平目は春に産卵することもあり、その前の冬場が特に脂が乗って、旨みを十分に味わえる旬となります。

●鯵 アジ
アジも季節変わりなく、一年中獲れる魚ですが、やはり旬はあって、5月~7月ごろに旬を迎えます。あまり大きくなるよりも、やや小ぶりな夏前のほうが旨みが優れます。

●伊勢海老 イセエビ
産卵期を外した10月から4月ごろにかけてが伊勢海老の漁期になりますが、そのなかでも海が荒れる真冬が最も旨いと言われています。 

●皮剥 カワハギ
カワハギは通年、味が落ちるということはないのですが、秋から冬にかけてが特に旨い魚です。

アカムツ(ノドグロ)
テニスの世界ランキング上位に入った錦織圭選手のおかげで一躍有名となったノドグロ。通が好むのは晩秋から真冬にかけてなんだそうです。食べられた人はラッキー♪

旬を知れば、目利きの力もアップ♪
旬を知れば、目利きの力もアップ♪

旬は人それぞれ!?好みによって旬は変わる?

魚の旬についてご紹介してきましたが、じつは旬の時期は絶対的なものではありません。地域によって違うこともありますし、微妙な種類の違いで、旬が異なったりもします。

さらに人の味の好みは十人十色ですので、旬が万人の口に合うかというとそうでもないのです。

さきほども「脂が乗った」という表現がありましたが、大トロよりも赤身のマグロを好む人がいらっしゃるように、脂が乗った魚よりも、さっぱりと身が締まった魚を好む方も確実にいらっしゃいます。

旬は絶対ではないとは言うものの、旬を理解することで、自分の好みに応じて旨く食べられる時期を推定することもできます。いろいろな時期に食べ比べて、自分だけの旬を発見するのもグルメな楽しみのひとつです。

大トロLOVE?それとも通は赤身!?…旬もあなたのお好み次第♪
大トロLOVE?それとも通は赤身!?…旬もあなたのお好み次第♪

魚の旬を知ることはグルメへの第一歩!

ざうおでも旬の魚たちが元気に泳いでいます。旬の知識を武器に、旨い魚を狙い撃ちしましょう!

魚を愛する店員さんも、旬の話をしたら「釣れて」しまうかもしれませんね!?

ざうおにも旬の食材が続々入荷中!!
ざうおにも旬の食材が続々入荷中!!

 

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