釣船茶屋ざうお

南 アキラ

旬の魚、教えます!其の一 ~牡蠣(かき)編~

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冬の風物詩、「牡蠣(かき)」。コクがあって磯の香りが食欲をそそる牡蠣は、鍋にしてもよし、生でいただいてもよし。牡蠣の産地やおいしい食べ方について、「ざうお」の関東総料理長、小久保さんにお話をうかがいました!

 

-- 牡蠣の旬は冬というイメージがありますね。

(小久保さん)牡蠣は年間通して食べられます。冬のマガキが有名で、おいしい時期は10月から12月。岩牡蠣は夏でもおいしく食べられます。

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関東総料理長・小久保 栄一さん。10代の頃から料理人として主に和食の経験を積む。ざうおは入社して10年目。趣味は映画観賞。

-- 「ざうお」の牡蠣はどこから仕入れているんですか?

(小久保さん)有名な産地はたくさんありますが、時期によって、おいしい産地は違います。「ざうお」では、そのときどきでもっともおいしい産地の牡蠣を厳選して仕入れています。

今だと北海道の昆布森(こんぶもり)です。昆布森のマガキは、大粒で、ふっくらした卵の濃厚な味わいが特徴です。

ちなみに、昆布森は釧路の仙鳳趾(せんぽうし)というところにありますが、仙鳳趾とはアイヌ語で「小魚がよく集まる」ということを意味します。昆布森はその名のとおり、昆布がたくさん生えている入江です。昆布がたくさん生えている入江に小魚やプランクトンがたくさん集まり、たっぷり栄養を吸った上質な牡蠣が育つというわけです。

三重の「的矢(まとや)」でとれる牡蠣、岩手三陸で揚げられた牡蠣は、また別のおいしさがあります。磯の香りがよく、よりあっさりした味で、何個でも食べられます。

濃い味が好きな方、アッサリした味が好きな方と、好みがわかれるところですね。

 

-- おいしい牡蠣の仕入れの秘訣はなんですか?

(小久保さん)仕入れは、いろいろ食べ比べ、そのときどきに一番おいしいものを選んでいます。

また、生産者とはしっかりお話をするようにしています。今年の出来はどうか、もう味が濃くなってきたか、など。

十分に成長していないと、生産者から、「まだ、待ってくれ!」と断られることもあるんですよ。

 

-- 家庭でできる簡単な調理法を教えてください!

(小久保さん)家庭でできるもっとも簡単な下記の料理は「牡蠣のレンチン」です。作り方はとっても簡単。

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  1. 殻のついた牡蠣をざっと洗う
  2. レンジで1分半から2分温める

たったこれだけ。温めた牡蠣は手で開けることができます。

ポン酢やレモン汁で調味してお召し上がりください。

ポイントとしては、牡蠣の殻で手を切らないように注意すること。また、スーパーで加熱調理用の牡蠣を買うときは、「生食用」より「加熱調理用」と表記してあるものを選んでください。なんとなく「生食用」の方が鮮度がよいような気がしますが、こちらは滅菌処理をしてあるため、「加熱調理用」よりもうまみが出て逃げてしまっています。加熱するなら「加熱調理用」を選んでください。

 

-- 「ざうお」おすすめの「牡蠣」メニューを教えてください!

(小久保さん)「ざうお」では、新鮮な牡蠣を殻付きで焼く「かき焼き」を提供しています。卵の芳醇な味わいが口の中にひろがって、癖になる一品です。ぜひ一度お召し上がりください。

 

(まとめ)

そのときどきで一番おいしい牡蠣が食べられる「ざうお」

「牡蠣」と一言で言っても、種類や味は様々。「ざうお」ではその時期に一番おいしい牡蠣が食べられるんですね。 生産者の方との信頼関係があるからこその、厳選された仕入れ。牡蠣に目がない方でも、きっと満足できると思います!

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