昨年7月より、ざうお本店の玄関にいるお魚クン達…
その中にディズニー映画でおなじみの
ド〇―(ナンヨウハギ)
と人気を二分する、
ニ〇モ(カクレクマノミ)くん
ニ〇モ(カクレクマノミ)くん
がいます!
お魚さん達の水槽作りの記事はこちら
↓↓↓
先日のブログ記事の最後でもご紹介しましたが、
↓↓↓
こちらのニ〇くんが…
卵を産みました!!
そんなつもりは全然なかったのですがいざ卵を見ると…
一生懸命世話をするお父さん二〇…
これを育ててあげなくては!!
という使命感が生まれてしまいました…
といういきさつで急遽…
カクレクマノミの子供を育ててみよう!!
たくさんのカクレクマノミの子供を泳がせて、ご来店されるお子様たちに喜んでもらおう!!
となったわけですが…これが甘かった…完全になめてました魚を
む むずかしい… かなり大変!!
日に日に数が減っていく…
少し調べると自然界ではほぼ他の魚の餌となり生存率は
2500分の1なんと0.04%
産んだ卵は多く見積もっても200個??
(とても全部は数えられませんでした)
え!?足りない??
ここはよく解りませんでしたが、成功なさっている方もいるみたい
そんな命のドラマを…
わたくし、おなじみの修次が、いつもよりマニアックにレポートします。
孵化まで
2017年4月末
ふと水槽を見ると、イソギンチャクが少し縮んでいる。
修次:「あれ?調子悪いのかな?」 |
??
????!!!
卵産んでる!!
この奥のオレンジ色のが卵です!
まだ本店に来て8か月位…体も小さい…まさかもう卵とは…
ちょっと感動!!
日々のお世話が報われる瞬間!!
(卵産むくらい水の調子がいいんだ!)
(卵産むくらい水の調子がいいんだ!)
しかし魚の卵なんて全くの無知…どうしよう…
で、ネットリサーチ
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●産卵日 卵はオレンジ色
●3.4日で卵は黒くなる
●卵が透明になり、銀色の稚魚の目が確認できる
●孵化(ハッチアウト) 温度により7~10日
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ほうほう…とりあえずここまではお父さん二〇が
卵の掃除や、新鮮な海水を送り世話をしてくれるらしい.
一安心 優しく見守ろう♬
そして次の情報…
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●孵化は必ず夜。真っ暗になった後30分から1時間で一斉に孵化する
●孵化日に合わせて水流ポンプを止めて待つ
●生まれたての稚魚はとてもデリケートで少しの水流でも目を回してしまい危険な状態に
●親とは別の場所で飼育しないとポンプに吸い込まれたり他の魚に食べられたりし生育不可能
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??真っ暗? なるほど。
別に飼育…用意しなくては…
水流で危険?自然の子はどうしているのだろう?
もうすでに大変…
疑いつつも初心者なので明記どおりに…
プラケースを準備。
保温のヒーター
大きくて直接入らないので、別に水槽を準備。
こんな感じで湯煎方式。
準備完了!!
5月4日、卵発見より7日目、水槽では…
卵に目が確認できます!!
今夜産まれるか??!
今回は卵発見で気づいたので、いつ産んだのかは正確にはわかりません。
ゴールデンウィークの真っ只中、閉店後明かりが落ちてから待機…
…1時間後
待ちに待った孵化!!
には至りませんでした…
いつも通りの夜のただ暗い水槽。
これは明日かな?
明日はこどもの日!!運命だ!!
と思い、今日は帰宅。
そして5日5日、こどもの日。夜の閉店後
…1時間後
来たか??!いや…
またしても孵化ぜず…
またしても孵化ぜず…
しかし帰宅後に孵化すると、ポンプに巻き込まれて危険な状態に…
待つか帰るか悩みましたが、まだ孵化しないと判断し帰宅。
そして5月6日。やはりまだ孵化していませんでした。
やはり今日か?
1時間後
おおおお!!!?
孵ってるーーー!!!
見えますか??このぶつぶつです♪
思い返せば、お昼にしきりにお父さんがイソギンチャクを縮めてた!!
どこかにそういう情報あれば3日も待たずによかったのに…
ともあれ無事に孵化してくれて一安心!
しかし小さい。サイズは2~3mmほど。
あとはこの子たちをそ~っとプラカップですくいます。
あとはこの子たちをそ~っとプラカップですくいます。
そっと、そっと…少しの水流で目を回して…
全ては無理でしたが、120匹ほどすくい別の水槽へ移しました。
元気に育ってくれよ~
あ!!エアー忘れてた!!
どうしよう… 困ったときはこの方にTEL。
工事部の南さんです。頼りになるPTA会長。
確か、お子さんが大量に金魚すくいで金魚を持ってきたから、水槽が家に10個くらいあるって言ってたなぁ~。
エアーポンプも持ってるかも…
修次:「南さん夜分にすみませんエアーポンプの余り持ってますか?」 |
南:「エアーポンプ??あるよ!なんで?」 |
修次:「いや、カクレクマノミのが孵化してですね、別の水槽に入れたのですがポンプがなくて…」 |
南:「準備が足らんもん!!持ってきてやろう」 |
2分で持ってきてくれました。自転車で。
ありがとうございます!!!
難しいらしいので、10匹は育ってくれればいいのだけど…
そう言い聞かせて帰宅。もう1時
育児
ここでお父さん二〇は育児を終了します。
育児のためには餌も必要ということで、どれどれとリサーチ…
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●生まれたての稚魚は栄養分が残っています。2~3日でこの栄養分がなくなるので、それまでに餌を食べることを覚えなくてはいけません。
●生まれたての稚魚は栄養分が残っています。2~3日でこの栄養分がなくなるので、それまでに餌を食べることを覚えなくてはいけません。
●カクレクマノミの最初の餌は生き餌のワムシです。ワムシを準備しなくてはいけません。
●4~6日もすると、少し大きな餌のブラインシュリンプの幼生を食べることができるようになります。
●ワムシやブラインシュリンプはそのままでは海水魚に必要な不飽和脂肪酸(DHA/EPA)が不足しています。
マリンクロレラなどで栄養強化が必要になります。
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マリンクロレラなどで栄養強化が必要になります。
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ほうほう♬なるほど
ワムシ??初めて聞いた!でももう間に合わない。
ブラインシュリンプの幼生、これはグッデ〇さんに売っていた!! (下調べ良〇)
マリンクロレラ??
ってことは栄養強化したワムシを用意?しとかなくてはいけなかったということ??
すでに間に合いません…
ゴールデンウィークでネットショッピングもお休みばかり…
近隣のペットショップはどこも取り扱ってない…
よし海水を海から組んで来よう!!何か微生物がいるはずだ!!
と一緒にブライン準備。
孵化後翌日の朝。
楽しみに水槽を除くと、やはり結構な稚魚たちが底に沈んでしまっている…
残った稚魚は12匹。約1割
こんなに難しいとは…
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●孵化初日~3日目。卵の栄養分と生き餌を食べさせます。まだまだ体は弱く安心できません。
●孵化初日~3日目。卵の栄養分と生き餌を食べさせます。まだまだ体は弱く安心できません。
●孵化4~7日。餌をたくさん食べて体の色が黒ずんできます。
●孵化8日~12日。成長の早い個体は「変態期」を迎えます。
一気に成長してクマノミ特有の白いバンドが現れ、体色もオレンジになってきます。
ストレスがかかるらしく孵化後同様に死にやすいです。
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一気に成長してクマノミ特有の白いバンドが現れ、体色もオレンジになってきます。
ストレスがかかるらしく孵化後同様に死にやすいです。
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ほうほう…変態期を超えるまでが大変なんですね!!
めげずに頑張ろう!!
早速海水を汲みに海へ。
そしてブラインシュリンプ投入。
(※ブラインシュリンプ 24時間で孵化するエビの幼生 稚魚の餌にいいらしい)
ここからがさらに大変。
毎日朝、夜に水替え 1日2回
と同時に活き餌の投入 1日2回
と同時に活き餌の投入 1日2回
活き餌も毎日作らなくてはいけない…
(※孵化させたブラインシュリンプを小さな網で濾して稚魚に与えます。)
これが一日2回とはいえ結構大変!!
苦労の甲斐なく、みるみる稚魚は減っていき…
孵化後4日目。
稚魚は残り6匹に…
でももう卵の栄養がなくなっているはずなので、ここまで生きてるということは…
餌を食べたんだー!!
また少し感動!このまま早くカクレクマノミカラーになってほしい♬
でもあまり大きさは変わらない。まだ3~4mmのまま。
と同時にカクレクマノミ夫婦、
またも産卵!
こんなまたすぐ産むの??
孵化後7日目。
稚魚はついに残り2匹に…
今から峠を迎える前に…少しでも長く…
しかし現実は厳しく… 午前中で1匹が…15:00時に最後の1匹が…
なんて難しいんだ…水槽の片付け…もう無理かも…
でも次の子供が来週孵化するし…
せっかくなので挑戦してみます!!!
二期生
5月19日 とうとう2期生の孵化予定日。
いつもよりも懸命に卵の世話をするお父さん。
「今日だぞ!」とか言っているのでしょうかね??笑
ポンプを止めて電気を消して 待つこと1時間…
はい!!ばっちり孵化してます!!
予定通り!!(すでに慣れている気すらします)
今回は少なめに30匹ほど掬う事に。
そして翌日。
恐る恐る水槽を覗くと…
あれ!!??結構残ってる!
なんと25匹くらい残ってる!!
今回は孵化当日に餌を投入していたのです!!!
餌が効いたのか??
「これはいけるかも!!」
何の根拠もないですがワクワク♬
孵化後5日目。
残稚魚25匹
そうです!!ほぼ全ての稚魚が残っています!!
心なしか黒くなってきたように感じる!!
垂直泳ぎしているのが気になるが…
大きさは約4mm
前回よりも大きくなるのが早いような錯覚も!
水替えも負担がかからないように点滴で。
孵化8日目!!残り25匹
ついに前回の7日目を更新!!(こっちも成長したかも!?)
すっかり体も丸くなってきた!!現在約5㎜
孵化10日目
なんと頭に白の第1バンドが出現!!
感動、感動!!よく育ってくれた!
見た目はクマノミらしくなってきた!!!サイズは約5㎜
しかしここ2日間で、やはり変態期のストレスか急に数が減ってしまった…
頼む!頑張れ!生き残ってくれ!!
孵化12日目
残り稚魚9匹。ついに一桁に…。体長約5.5㎜
体に第2バンドもうっすらと!!!!!
もうすっかりクマノミ!!!
またも感動…よく育ってくれた!!
親と一緒にできる安定期までは約2か月!!
それまでは大変ですが毎日1日2回のお世話を続けていきます!!
子育てを経て
今回カクレクマノミの産卵にあたり、子供を育ててみた(最中)わけですが、やはり限られた空間で生き物を飼うことの大変さを身にしみてわかりました(最中ですが)。
ざうおで仕入れている養殖の鯛やヒラメも、こういう過程を経て店に来ているのだと思うと養殖業社さんの思い、苦労を大変痛感しました!!
僕らが日々仕入れている魚も、調理以外では死ぬことのないようにしっかり見つめていきます!!
そしてそんなかわいい二〇の子どもたちがもうすぐ見れるかも??
ざうお本店でお待ちしています!!
あ…そういえば二〇夫婦
3回目の産卵しました…
いつまで続くのか…
いつまで続くのか…
カテゴリ 魚のススメ